砂糖とサッカリンはコカインよりも依存性が強い!
ドーナツは食べはじめるととまらない。なぜなのか? 今から40年以上も前の1975年、栄養学者で作家のウイリアム・ダフティが「シュガー・ブルース」を発表し、世界に衝撃を与えた(1)。
砂糖の強力な依存性 by Pixabay
この本でダフティ氏は、砂糖は依存を引き起こすドラッグであり、人の健康を著しく損ねると主張した。同書は1975年の発売以来すでに160万部以上が印刷されたが、科学的根拠が不十分であると批判された。今日、ダフティ氏の主張は多くの科学者による学術論文によって支持されるようになった。多くの研究で砂糖に強い依存性があることが証明されている(2)。
では、その強さはどれほどなのか?
2007年、フランスにあるボルドー大学のマガリー・レノア博士は、ラットを使ってサッカリンや砂糖はコカインよりも依存性が強いことを証明した(3)。
まず、43匹のラットをカゴに入れ、コカインとサッカリン水を15日間摂取できるようにした。その結果、40匹(94%)のラットはコカインよりもサッカリン水を選んだ。つまり、依存性について、サッカリンの甘さがコカインよりも魅力的であることが証明された。
砂糖とサッカリンはコカインよりも依存性が強いのである。ラットがコカインよりもサッカリンを好んだ理由は何か?