体を動かすにも、考えるにもエネルギーが大量に消費される。このエネルギーを提供するために、私たちは食べる。この食べ物を酸素と酵素で細胞内で燃やし、エネルギーが作られる。酸素は呼吸によってえられる。酵素は遺伝子の指令によって合成されるが、酵素が働くのにどうしても必要なのがビタミンだ。とりわけ、エネルギーの生産に欠かせないビタミンが8種類のB群である。

すなわち、ビタミンB群はブドウ糖から生体のエネルギー通貨であるATP(アデノシン三リン酸)を作り出すのに欠かせない。だから、B群不足は脳と体に「ガス欠」という深刻な問題を引き起こす。

脂肪、タンパク質、糖質を燃やすのが、8種類のB群である。同じB群でもそれぞれの役割は異なる。脂肪代謝の主役はB2、ナイアシン、パントテン酸。タンパク質代謝の主役はB6とパントテン酸。糖質代謝の主役はB1、B6、ナイアシンである。

脂肪でも、タンパク質でも糖質でも、結局、ブドウ糖になり、燃やされる。B群のすべてがそろっていないと、代謝という流れ作業がストップする。

現代の日本では、エネルギー源となる脂肪、タンパク質、糖質は十分すぎるほど摂っているが、それを燃やすのに必要なビタミンB群が不足しやすい。不規則な生活をしていなくても、不足しやすい。これにはいくつかの理由がある。

まず、B群は穀物の胚芽の部分に豊富だが、この部分を捨てた白米や精製した小麦粉を使ったパン、麺類にはあまり含まれていない。しかもB群は保存中や加熱によって破壊されてしまうものが多いばかりか、水溶性なので体内にためておくこともできない。

夏場の発汗や飲酒による利尿で大量に流出する。そういうわけで、普通の生活をするだけで、B群は不足する。もしB群が不足するなら、三大栄養素の代謝が進まないから、エネルギー不足となる。元気がなく、やる気も出ない、その上、太る。美容にも健康にも悪い。

B群をサプリで十分に摂取し、しっかり運動することで、スリムで元気バリバリになるだろう。 マルチビタミンのB群をサプリメントから摂取することで、脳と体を快適運転するための「保険」として利用するのがよい。