<書籍紹介> 「発達障害のウソ」(米田倫康、扶桑社新書、960円+税)
発達障害がブームを通り越して大流行だ。小中学生の6.5%が発達障害だという。衝撃的な数値である。この6.5%という数値の根拠はどこから来たのか? 学習障害(LD)の専門家チームからか? 医師による診断か? どちらもノーだ。
じつは、担任教師による回答によるものだというではないか。要するに、担任教師の気分によって発達障害6.5%が導き出されたのである。
米田倫康氏は、これまで多くの精神医療機関の不正を摘発し、また、被害者の声を聞いてきた。その著者がつくられた「発達障害バブル」の実態を暴くのが本書である。私は、子供を持つ親は、是非、本書を読むべきであると思う。
・発達障害=「脳機能障害」というのはまやかしである。
・発達障害を判定するチェックリストは問題だらけ。
・早期発見・早期支援の落とし穴。
・薬を大量投与する精神科医。
・自己暗示と依存を引き起こす診断。
・ステマ化した健康医療番組。
・「診断=差別」の精神医療の歴史。
・なぜ、それでも人々は精神科医を信じるのか?
・発達障害の呪縛から逃れるために。
ところで発達障害とは何か? 著者の米田倫康氏は、こういう。「どんな本を読んでも、どんな論文を読んでも、これに対するすっきりとして答えを得ることはできないでしょう。『発達障害』という概念は不安定で変遷を続けており、まだ実証されていない仮説でほぼ成り立っていると表現しても過言ではありません」。
読者は驚かれただろう。だが、本書を読めば、さらに驚くであろう。発達障害を疑われる子どもを持つ親、子どもに関わる医療・福祉・教育・保育関係者に読んでいただきたい本である。
- 著者紹介
米田倫康(よねだ のりやす)
1978年生まれ。私立灘中・高、東京大学工学部卒。市民の人権擁護の会日本支部代表世話役。在学中より、精神医療現場で起きている人権侵害の問題に取り組み、メンタルヘルスの改善を目指す同会の活動に参加する。被害者や内部告発者らの声を拾い上げ、報道機関や行政機関、議員、警察、麻薬取締官等と共に、数多くの精神医療機関の不正の摘発に関わる。