人類は、数千年以上も前から血液を生命力の源と考えていた。
古代人は、血液を生命に欠かすことのできない特別な存在として尊重してきた。
この結果、すべての古代宗教は血を神聖視してきた。

その代表であるユダヤ教は、「血は命である。血を食べてはならない」と聖書でくり返し述べている。
人間の命と同じく、動物の命もまた神に属するものであって、人間がそれを自分のものだとつけあがってはならないという戒めである。
この戒めを守って、ユダヤ教徒はいまでも血液のついた肉を決して食べることはない。

血液が自然治癒力の根源であると述べたが、つぎにその証拠を見ていこう。包丁で指に軽いケガをして、出血したとしよう。
だが、ものの数分のうちに血が止まり、血餅(固まった血)ができる。数日もたてば、血餅がはがれ落ち、その箇所に新しい皮膚ができてキズは跡形もなくなる。
豊富な血液によってキズが完全に治癒したのである。


出典:「マンガでわかる自然治癒力のしくみ」生田 哲、SBクリエイティブ

 

これと対照的なのが、重症の糖尿病患者である。
糖尿病が悪化すると、全身の毛細血管が詰まったり、出血してその先には血液が届かなくなる。足の先に血液が届かなくなると、その部分の組織が壊死する。

また、足にほんの小さな切りキズができても、治りがひじょうに遅く、キズ口がふさがらない。
そのうちにキズ口からバイ菌が侵入する。壊死した箇所はバイ菌にとって免疫系から逃れるための絶好の隠れ家となる。
そこを足場にしてバイ菌は繁殖する。やがて壊疽になり、最悪の場合、足の切断を余儀なくされる。

キズが完全に治るケースと、糖尿病のせいで治らないケースを見てきた。
どちらも自然治癒力の根源は血液であることを明らかにしている。
自然治癒力を最大限に発揮するには、栄養十分の血液を全身にくまなく供給することである。
血液の流れを改善することが健康にとって大事な理由が、ここにある。

 

プラズマローゲンS